1. こんな課題、ありませんか?
介護・福祉施設では、通常と異なり送迎や夜勤なども考慮する必要があるため、毎月のシフト作成に時間と労力がかかります。
特に、必要な職種の人数を各シフトの時間で確保しながら、出勤可否や希望休の収集・反映作業は煩雑で、ミスも発生しやすい業務です。
- 毎月のシフト作成に数時間かかる
- 職員からの出勤可否が紙やLINEなどでバラバラに伝わってくる
- 必要人数や休日設定を毎回手作業で反映
- ITが苦手な職員でも使えるツールが見つからない
こうした課題に対し、今回はシフト自動作成システムを整備し、時間短縮とミス削減を両立させました。
2. 導入企業と背景
今回ご依頼いただいたのは、デイケア施設の企業様です。
日々の介護業務に忙殺され、事務作業やシフト管理に割けるリソースは限られていました。また、職員のITスキルに差があり、複雑なシステムは定着が難しい状況でした。
そこで、誰でも簡単に利用できるシフト自動作成システムを開発。
Googleフォームとスプレッドシートを基盤にし、低コストかつ短期間での開発を実現しました。
3. 導入前の現場課題

シフト作成は、管理者にとって大きな負担となっていました。
特に福祉施設でのシフト作成は、生活相談員や看護師など必須で在籍する必要のある役職もあり、有休や週何回勤務などの状況に合わせて組む必要があります。
複数のスタッフからLINEで届くいた内容を集約し、Excelに組んで確認していく処理が毎月発生していました。
この必要人数や休日を考慮して組み合わせる作業は時間がかかるのはもちろんながら、ダブルブッキングなどのミスが重なることでスタッフの隠れたストレスになり、採用が難しい介護業界・サービス業界において避けたい離職のリスクにもなっていました。
4. AIでどう解決?現場課題ごとのリアルな業務改善

①出勤希望をGoogleフォームで一元収集
職員は専用のGoogleフォームから出勤可能日や希望休を入力。ITに慣れていない職員でも、タップして選択するだけなので簡単に操作できるようになりました。
毎月の該当の曜日も自動で変わるため、同じURLにアクセスして回答するだけで済むようになっています。
送信された情報は自動でスプレッドシートに集計され、管理者が手作業でシフトを転記する必要もなくなっています。
②必要人数や休日設定を自動反映
スプレッドシート上で日ごとの必要人数や休日を事前設定することで、その条件に沿ったシフト案が自動で作成。一人一人確認する必要がなくなり工数を減らすことができるうえに、ダブルブッキングやミスのリスクの軽減になりました。
③スプレッドシートで最終調整と共有
自動作成されたシフトはGoogleのスプレッドシートで表形式で出力され、管理者は必要に応じて微調整が可能な作りとなっています。送迎など当日来られる方に影響する部分や、急な変更にも臨機応変にかつ早急に対応できるようになりました。完成したシフトはそのままスタッフと共有している他、2,3ヶ月先の仮のシフトも同時で作られるため、従業員の方の予定の立てやすさも変わっています。
5. Before/After でわかる!導入成果
項目 | 導入前(手作業) | 導入後(シフト 自動作成) |
---|---|---|
出勤希望収集 | LINEで休みの希望を別々に収集 | Googleフォームで一元化 |
集計作業 | Excelに手入力 | スプレッドシートに自動反映 |
シフト案作成 | 数時間 | 数分で自動生成、作業としては10分ほどへ |
人員配置調整 | 手動確認 | 必要人数設定で自動割り当て |
6. 現場のリアルな声
「毎月直前でバタついていたシフト作成が、すぐ終わるようになりました。作業の負担が明らかに減っています。」(管理者・50代)
「スマホから選択するだけで良いので前より効率化されたな、と感じています。以前はLINEで伝えていても反映漏れがありましたが、今ではそのようなことは自分を含め周りでも聞かなくなりました。」(介護職員・30代)
7. 成功のポイント
誰でも使える設計が定着のカギ
複雑なシステムでは現場に浸透しません。Googleフォームとスプレッドシートという身近なツールを組み合わせることで、ITに不慣れなスタッフでもすぐに運用を開始できました。
AIを使わず、Googleの機能だけで構築し、毎月の運用コストを削減
我々はAIを手段と考えており、AIを使わずにした方が良い仕組みは今回のようにGoogleスプレッドシートやGoogleフォーム、GAS(Google App Script)などを使って構築します。AIの月額利用料もかからず、より正確なデータを作ることができ、さらに自由に手動でカスタマイズも可能なためです。
8.よくある質問
Q1. 何人規模まではGoogleフォームやGASで十分対応できますか?
この仕組みであれば〜5施設、30〜50名程度までの職員数であれば、Googleフォームやスプレッドシート+GASの仕組みで十分運用可能です。
この規模であれば考慮している条件の分岐も少なく、ルールを明確化して解決できる範囲が多いです。
AIにルールを適用し確認していくようなフェーズはこの人数を超えてきた時に必要だとAIDX顧問では考えています。
AIを使わないGoogleのスプレッドシートやGASを使って構築する仕組みも、AIを使った大規模なシフト作成の検討も、AIDX顧問の専門家のメンバーにお任せください。
Q2. 出来上がったスプレッドシートのシフトを微修正のために少しいじることはできますか?
自動作成されたシフトは追加で調整できるようになっています。一部関数が入っているところに注意いただけば問題ございません。
よくある例ですと、誰と誰の仲が悪い、この人だとスキル的に足りないからもう1人必要など、感覚値で調整している部分があるかと思います。そういったことを手動で調整するために、手動調整ができる余地を残しています。
こういった実際の使いやすさも考慮した仕組み作りを、業務の流れを踏まえて行うことができるのがAIDX顧問の強みです。
Q3. 他の業種でも応用できますか?
介護・福祉施設に限らず、飲食、病院、販売業など「シフトや勤務調整が必要な現場」では同じような課題があります。
実際にAIDX顧問では、数名規模から数百名規模まで、店舗数や必要条件の考慮なども含めて、幅広い業界で業務改善を支援しております。お気軽にご相談くださいませ。
9. AI・業務改善がまずは無料で相談・資料DLから
シフトの自動作成は店舗ビジネスやtoC向けのビジネスを行っていらっしゃる飲食、介護、不動産などさまざまな業種でよくある共通の課題です。この事例でAIを活用しないでできる仕組みを構築しましたが、別件では数百名規模の方のシフト作成が必要な場合はAIを活用しながらシフトを整理することもあります。
AIDX顧問では、導入するタイミングの規模に合わせてAIを使う使わない限らない業務の仕組みづくりを行なっています。そのタイミングで、さらには将来的な機能拡大に対しても柔軟にご提案可能です。
無料相談や導入事例資料をご希望の方は、ぜひ以下からお問い合わせください。