ChatGPTを中心に話題となっているAIチャットボット。
Microsoftが資金提供するChatGPT、イーロン・マスク氏が手掛けるxAI社のGrok などいくつもの種類があり、Googleが提供するBardもそのひとつとして注目を集めています。
本記事では、Bardの概要や使い方、日本で実際に使える機能、注意点などを解説します。
Bardとは?Goolgeが開発した最先端の対話型AI
Google Bardは、Googleが開発したAIチャットボットです。
このシステムは、人々が日常的に使う言葉で質問やリクエストを受け取り、インターネットから情報を集めて、わかりやすい言葉で回答を提供します。
Googleの先進的な技術を使っているため、様々な質問に対しても的確で豊富な情報を提供することができます。
通常のGoogle検索とは違ってリンクの一覧を表示するのではなく、質問に対して直接言葉で回答を提供します。
また、必要に応じてその回答を調整・再生成することもできるため、より詳細な情報や異なる視点の情報が欲しい場合にも対応可能です。
Bard にアクセスしてGoogleアカウントのログイン情報を入力するだけでログインできます。なお、Workspaceと18歳以下のアカウントは利用できない点にご注意ください。
BardとChatGPTの違い一覧表
BardとChatGPTはともにAIチャットボットですが、BardはGoogleの検索エンジンと統合して最新の情報を自然言語で提供し、ChatGPTはOpenAIによって開発された会話形式の対話と情報提供に特化しています。
以下は、それぞれの違いをまとめた一覧表です。
Bard | ChatGPT | |
---|---|---|
特徴 | ||
開発元 | Googleが開発 | OpenAIによって開発 |
技術基盤 | Googleの大規模言語モデル、PaLMに基づいている | OpenAIのGPTシリーズのモデルを使用 |
機能と使い方 | Googleの検索エンジンと統合し、自然言語での応答を提供 | 会話形式での対話、テキストベースの応答を提供 |
応答の種類 | ウェブベースの情報を活用して回答を生成、最新の情報を提供可能 | トレーニングデータに基づいた情報を用いた回答、リアルタイム検索はなし |
使用目的 | 一般的な質問への回答、情報検索、教育的な目的などに適している | 会話形式での対話、文章作成、情報提供、教育的な目的など幅広い用途に利用可能 |
Goolge Bard が注目される理由
Googleの新しいAIチャットボット、Bardが注目されているのにはいくつかの理由があります。
まず、Googleの強力な検索エンジンとの統合により、Bardはリアルタイムで最新の情報を提供できます。つまり、ユーザーが求める情報を、最新のデータを元に迅速に見つけ出すことができるのです。
Googleが持つ膨大な情報源と高度なAI技術を組み合わせることで、より正確で幅広い範囲のトピックに対応できるという点も大きな魅力です。
さらに、アメリカではGoogleWorkspace と Bard の連携も始まっており、GメールやGooleドキュメントなどビジネスで使われるツール上からAIチャットを開始できることも話題となっています。
日常的に使うビジネスツールからAIチャットを使えることで、使い勝手がさらによくなると期待されているのです。
Bard(日本版)で現在使える機能
Bardのアップデート情報やニュースの中には、まだ日本で使えない機能もかず多くあります。
そこで本記事では、日本で実際に使える機能に絞ってご紹介。
現在使えるのは次の3つです。
- 基本的なAIチャットの機能
- Googleレンズを使った画像分析
- ドキュメントやGmailへのエクスポート
それぞれ画像付きで解説します。
1. 基本的なAIチャットの機能
ひとつめは、質問や要約、翻訳などの基本的なAIチャットの機能です。
ChatGPTに比べると会話がちぐはぐになりやすいものの、Googleの検索昨日と連動されているため最新情報にも答えられるところはメリットと言えるでしょう。
2. Googleレンズを使った画像分析
Googleレンズの機能が搭載されているため、画像をアップロードしてその画像について解説を求めることも可能です。
今回、弊社トップページの画像をアップロードして「サイトが知りたい」と伝えたところ、しっかりと弊社のリンクを返してくれました。
3. ドキュメントやGmailへのエクスポート
Google Bardの回答はGoogleドキュメントやGmailにエクスポート可能です。
ChatGPTと違って、コピペ不要で回答を利用できるため、Bardを使って情報収集し、それをメール用の文章に直した後すぐに連携するなども可能になります。
Bard を使う際の注意点
ここでは、Bardを使う際の注意点についてご紹介します。
特に注意が必要なのは次の3つです。
- 情報が正確でない場合がある
- アメリカと日本でサービスリリース時期が異なる
- 会話共有機能が検索でヒットする
それぞれ、気をつけるポイントをチェックしていきましょう。
1. 情報が正確でない場合がある
Bard は ChatGPT と違ってインターネット上の情報を参照するため、情報源のある状態で回答を生成してくれます。
しかし AIの機能は完璧ではないため、情報が正確でない場合があることに注意が必要です。
特に計算問題や複雑な問題に関しては、AIはまだ答える能力を持っていません。
Bardから得た回答はそのままうのみにするのを避け、ファクトチェックをしてから活用するようにしましょう。
2. アメリカと日本でサービスリリース時期が異なる
Microsoftが支援するChatGPTと、Googleから提供されるBardは、サービス開発の競争が激しく、毎月のように新機能が追加されています。
SNSで話題になることも多いため、新機能を試したくなる方も多いと思いますが、GoogleのBardはアメリカの一部ユーザーから順次機能を解放する傾向が強いようです。
たとえば、アメリカでは2023年4月に実装されたGoogleレンズの機能は、日本では7月にようやく実装されました。
日本での状況を把握したい場合は、本記事をブックマークして定期的にチェックすることをおすすめします。
本記事では日本で公開された機能を順次更新していく予定です。
3. 会話共有機能が検索でヒットする
Bardとユーザーの会話は、リンクを送ることで他者と共有できるようになっています。
このとき共有のために作られたリンクが、検索でヒットしてしまうことに注意が必要です。
名前や住所などの個人情報、プライベートな写真をBardに送った状態で会話共有のリンクを発行すると、第三者に検索で発見されてしてしまう恐れがあります。
これはGoogleが用意した機能ではなく、予測していない不具合であるとのこと。
現在は修正によって検索でヒットしなくなりましたが、いつ同じような不具合が起こるかわかりません。
まとめ
本記事では、Googleが開発した最新のAIチャットボット、Bardとその特徴、ChatGPTとの比較、そしてBardの活用方法について詳しく解説しました。
BardはGoogleの強力な検索エンジンと統合されており、最新の情報をリアルタイムで提供することが可能です。
また、基本的なAIチャット機能、Googleレンズを使った画像分析、ドキュメントやGmailへのエクスポートといった便利な機能も備えています。
ただし、情報の正確性やプライバシーに関する注意点もあります。
弊社ではAIを使ったシステム開発のご相談も承っております。ぜひお気軽にご相談ください。